日本の酒文化を体現するバー「Masu」

王思涵による日本の伝統と現代性の融合

日本の飲酒文化からインスピレーションを得たバー「Masu」は、日本の精神を体現する空間として設計されました。デザイナー王思涵は、日本の伝統と現代性を融合させた洗練された空間を創出しました。

「Masu」は、日本の酒を注ぐための特別な容器の名前で、この名前は訪れる人々に日本の伝統的な体験を提供する意図から名付けられました。このバーは、日本の酒文化の研究からインスピレーションを得ており、素材の使用やデザインの細部に至るまで、日本の精神を高めることを目指しています。

このバーのユニークな特性は、日本の雰囲気を反映し、親密さと緻密な職人技を融合させたことです。バーの正面は、実際の日本の街並みを反映したデザインとなっています。また、スタッフが働きやすいように、全エリアへのアクセスが容易になるよう配慮されています。

このバーは、南アフリカ産のウォルナット材を一枚板で使用し、接合部や釘を使わずに設置されました。壁には、酒を展示するためのカスタムメイドのピジョンホールが設けられています。床には、自然な黒いスレート石が使用され、伝統的な雰囲気を醸し出しています。

このプロジェクトは、2020年9月に中国の東莞省で開始され、同年12月に完成しました。2021年1月20日に正式にオープンしました。設計の過程では、人々へのインタビューやソーシャルメディア、バーの訪問、書店、博物館などを通じた調査が行われました。

このプロジェクトの最大の課題は、新型コロナウイルスの影響による混乱と不便さでした。また、長いバーカウンターを接合部や釘を使わずに設置すること、2つのVIPルーム、開放的なバーエリア、2つの大きなバーカウンター、キッチン、トイレを含むデザインを考案することも難しさの一つでした。

「Masu」は、そのデザインの優れた創造性と資源利用の効率性により、2021年のA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザイン賞でブロンズを受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的なスキルを持ち、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にするデザインに贈られます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: WANG SI HAN
画像クレジット: image#1 -5: photographer : Mr Gary Wu video : Zack Zheng
プロジェクトチームのメンバー: creative director: Wang Si Han
プロジェクト名: Masu
プロジェクトのクライアント: WANG SI HAN


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